17年10月15日作成
17年12月18日訂補
18年3月21日レイアウト変更

ガーラはその用途に合わせ4タイプのボディがある。ここではバリエーションを紹介する

基本4車型



ガーラの基本形、全高3.6m。甲乙丙丁
(※1)のエンジンから選択可能。
床下レイアウトは、フロントオーバーハング(以下FOH)左右に200L燃料タンク(x2)、前車軸直後にサブ冷ユニット、
(※2)
その直後左側に95Lサブ燃料タンク、同右側にバッテリー、2スパンの貫通式トランク、後車軸、
リヤオーバーハング(以下ROH)左にサブトランク(ROHトイレ車はここにトイレユニット類が格納される)という構成。
シートレイアウトは2席左右の10列+最後部5席の計45席シート、更に通路補助席9席+ドライバー&ガイド2席の総定員56人乗り
が標準的な全前向仕様。因みにシートショルダーに付くサイドグリップは、デビュー当初ガーラならではの秀逸な装備だった。
(画像左:)山交バス ガーラSHD KL-LV774R2(画像:M) (右:)一畑バス ガーラ2 KC-LV782R1(画像:kb)


SHDのFOHレイアウトを専用設計にした低運転席+2階建風前2枚窓のGALAフラッグシップ車。因みにGHDだけBピラーのJラインが無い。
トップドアの最初のステップから座席通路部までの階段は全て200mmで統一されている。
エンジンは甲乙丙の3種類。床下/シートレイアウトはスペアタイヤがFOH置きからトランク収納になった以外はSHDと共通。
なお、当初はUFC(アンダーフロアーコックピット、その名のとおり運転席上にも客席床があるSHD)の展開も計画されていたが
スーパークルーザー時代のブームは既に無くガーラでは中止されてしまった。

(画像左:)アクロス観光 ガーラ3 KC-LV782R1(画像:Sk) (右:)松江市交通局 ガーラ3 KC-LV782R1(画像:mkk) 


SHDの床高さを約300mm下げた全高3.3m普及版ガーラ。路線バスよりちょっと背が高いだけなので、全国津々浦々まで路上障害をクリヤする。(つまりG/SHDは逆にルートを選ぶのだ)エンジンは乙丙丁の3種類。床下/シートレイアウトはこれもSHDと共通。
サブ冷の他に屋根置コンデンサの直結冷房
(※3)3スパントランク仕様もある。
全長11mにトランク部を縮めたW/B=Nも、サブ冷・10Pエンジンで当初から展開していたが、最後期型では廃止されてしまった。

 画像左:紋別観光バス ガーラHD KL-LV781R2 (画像:drm) 
  右:田崎輸送サービス ガーラ1 KC-LV781R1(画像:(Ts))
 
 
はとバス ガーラ1 KC-LV781N1 上高地対策により ショートW/B・11mで導入 (画像:(M))



HDのFOH,トランク,ROHを縮め全長9mとした短尺ガーラ。
デビュー当初はサブ冷(1スパントランク)だったが、途中から直結(2スパントランク)も展開、KL-からは直結が標準化。
エンジンはKCキュービック/KLエルガ高馬力と同じV8・8PE1-Sの1種類のみ。因みにHD9だけタイヤがちょっと小さい。
床下レイアウトはROH左に燃料タンク、同右にバッテリー置きとなった以外はHDと共通。
シートレイアウトは12mに対し、‐2列少ない定員41人乗りが標準(?)。
画像左:東京ヤサカ自動車 ガーラ4  KC-LV780H1 当初はサブエンジン式冷房・1スパントランクで登場した。(画像:M)
右:産交観光バス(株) ガーラ4 KL-LV780H2 画像では見えないが直結冷房車。スタイルや後部窓はガーラそのもの(画像:Kb)       


内・外装・メカニズム

・前まわり外装
ディスチャージヘッドランプと、フロントバンパー中央の行先表示窓無しタイプは全車OPT、トップドアの折扉仕様はHD、HD9にOPT。
因みにフロントバンパー中央を開けると前窓清掃時の脚立代わりになる。
・後まわり外装
後1枚窓、リヤスポイラー、バックアイカメラ格納タイプは全車にOPT
バックカメラをリヤスポ中央部に設置したタイプもあり
KL-からリヤコンビランプがバンパーマウント化が標準となったが、従来の位置に移設、または増設したタイプもある。

画像左:北海道中央バスガーラ2000HDKL-LV781R2 オプションのフロントバンパー中央の行先表示窓無しタイプ、トップドアの折扉仕様の上濃度90の緑色着色ガラスと言う超廉価仕様(画像:管理人)

※ガラスについの補足(せいじ@はひふへ企画様より)
ガーラの場合、色付ガラスしか設定はありません、濃度90の緑色着色ガラスが標準で濃度50、濃度35、濃度20および緑色以外の着色ガラス(茶色・青色)
がオプションとなり、透明ガラスでは冷房効果が発揮されないのと緑色着色ガラスより価格が高いので現在のバスでは採用していません。

右:えひめバス旅行 ガーラHD KL-LV781R2 こちらもオプションの後1枚窓・リヤスポ中央カメラ・増設リヤコンビランプを装備
(画像:Eb)

ちなみに入口はこんな感じ
左:折戸仕様 
右:スイングドア仕様
(画像:管理人)


・シャーシ
前車軸はWウィッシュボーンタイプの独立懸架エアサス(ニーリング付が標準・一部HD9にOPT)
操舵装置はラック&ピニオン式パワーステアリング(操舵力切替付が標準・一部HD9にOPT)
後車軸は全高3.3m車は4バックエアサス、3.6m車にワイドビームタイプの4バックエアサス。
(なおKL−からは新V8エンジンに合わせリヤサスペンションが新規設計となっている)

どんな路面状況でも乗心地を安定させる電子制御サスペンションは全高3.3m車にOPT、3.6m車に標準装備。

T/Mは6速(HD9は5速)ACTが標準、3.3m車のみPATも選択可能。
なお、KL-からLV774系に走行中変速時のクラッチ操作が不要なセミオートクラッチもOPT化。

ブレーキ系ではガーラ全車に、上り坂で不快な発進/停車時の後退の無いHSA/ホイルパークと、ABSを標準装備。
低ミュー路で直進安定性を発揮するASR、長い下り坂でも安心な軽量永久磁石式リターダ、車間距離警報装置をOPT。
なおKL-からブレーキを完全2系統化(中期ブレーキ安全規制適合)

・エンジン
(※1)甲乙丙丁うちわけ
なお、12m車エクステリアからは、どのエンジンが載っているかは識別できない。

おまけ
左側面ラジエタグリルから覗くと8TD/10P/12Pの判別は可能。
8TDはエアドライヤ上に大きな四角い黒い箱がある。P系には無い。
KC車12P/10Pは、
同じくエアドライヤ右のフレーム補強があるのが10P、無いのが12P。(見えたっけか?)

・空調機器
(※2)サブ冷ユニット
客室容積が大きく空調性能が問われるバスは、大容量のクーラーコンプレッサーをまわす為の
専用小型ディーゼルエンジン(大衆車用?直4・1.5L程)とコンデンサ、ヒーター、熱交換器を
床下1スパン分に1つにまとめたサブエンジン冷房ユニットを搭載している。
基本的に2tトラック用の副室式・低排気量エンジンを利用し、ガーラ標準のデンソーの場合はトヨタのB系エンジンを搭載。
なお、この方式は航空機技術からの応用で1963年の富士重製が先駆け。

  
サブエンジンのルーバー 左:非公式側 右:公式側 前輪後にあるルーバーの中にサブエンジンがある。

(※3)直結冷房
普通乗用車と同じ方式、即ち走行用エンジンにコンプレッサーが付く方式。
コンデンサと熱交換器は屋根に置くタイプが主流だが、これらを床下に置くタイプも路線バス等で存在する。
なお、ヒーター系統と分離してしまう為、ガーラではオートエアコンとは呼んでいない。
サブ冷式に比べて直結式は、空調性能は劣りエンジン出力も喰ってしまうという欠点があったが
近年ではエンジン出力も申し分なく、サブ冷式に劣らない性能の直結冷房が出始めてきたようだ。

因みに95Lサブ燃料タンクはサブエンジン燃料用だが、直結冷房車ではプレヒーター燃料用となる。
更にガス欠時にも安心なメインタンクのリザーバータンク兼用仕様等のOPTもある。


 (画像:阿波交通ガーラ1 KC-LV782R1 直結エアコン仕様(画像:Ut)



用途別仕様展開:貸切/高速/夜間高速/自家用

標準前向シートレイアウトをベースに上記それぞれの車型に用途別によっておすすめ内装4種を展開。
貸切(GALA全車)
最も豪華な装備が要求される仕様。GHDといったらほとんどがこれだと思われる。
最前部サービスBOXの仕様やシートピッチ拡大/縮小、補助席無仕様、後部1列/2列回転席仕様(回転席には補助席が付かない)
によって定員は様々。特注仕様のオンパレードから高速路線との掛け持ち実用仕様まで内装も様々。
夜間高速でもないに独立3席の仕様もあったり、旅客市場の動向によって日々進化(?)中。

画像左:はとバス ガーラ2000GHD ピアニシモ KL-LV774R2 3列シート・乗客定員28名という贅沢なレイアウト(画像:H)
右:神奈中観光ガーラ2000GHDKL-LV774R2 基本は2枚分割窓のようだ(画像:kb)


高速路線(HD9を除く)
最も過酷なシャーシ性能を要求される、実用装備を充実した仕様。この仕様のGHDは少ない(MVの教訓?)。
トップドア直後に方向幕、室内最後部左側にトイレ付。最後期型からバリアフリーを目的に後ろ方向幕が義務付けされ後1枚窓がSTDとなる。
なお、空港リムジン仕様は床下トランクが引き出し式になっている。
画像左:JRバス関東 ガーラ2000HD KL-LV781R2 プレミアムコーチ(画像:M)右:山梨交通ガーラ2000HD KL-LV781R2 後方1枚窓、行き先表示はLED。
(画像:Kou)


夜間高速(SHDのみ☆)
高速路線仕様をベースに客席部と同じ高さに中央通路部をフラット化し、独立3席専用フルリクライニングシート29席、右W/B間に半床下トイレ、
更に床下にドライバー用仮眠室を設置した夜間長距離高速路線仕様。トランクは1スパンのみ。外観側面トランクリッドが多いので判別は容易。(床下仮眠室についてはその1を参照)
☆後期型でHD高速路線をベースにした床上最後部仮眠室の仕様も存在するが、床下レイアウトが他仕様と同じなのであえてこう呼ばない。
画像左:西日本ジェイアールバス ガーラSHD KL−LV774R2ドランクリッドの数で夜間高速仕様の区別がつく。
左:中国バス ガーラSHD KL−LV774R2 ホイールベース間床下にWC・仮眠室設置のため、非公式側から見てもトランクが1スパンなのが解る。 (画像:kb様) 
SHD車床下仮眠室を外から見たところ


自家用(GALA全車)
ホテルや会社,学校,病院等の旅客営利でない白ナンバーの団体送迎用。(エルガベースじゃダメなんて、なんと贅沢なw (ry
予算や目的に応じて仕様は様々だが、面白いものに警察/防衛庁等の音楽隊仕様車なんてのもある。
車両後部が衣装や楽器の収納庫になって、車両左側にも非常口(?)が増設されて積込みが容易になっている。
     
画像左:富山県警音楽隊 ガーラ2 KC-LV781R1 後部に楽器搬入口がある(画像:H) 
右:釧路管内音別町(現釧路市)ガーラ4 KC-LV780H1 比較的価格の廉価なガーラミオを所有する自治体が多いと思われるが、画像のようにガーラ4やHDを所有している自治体もある。しかしながら昨今における「平成の大合併」で今後の去就も気になる。(画像:D)

ガーラは以上を基本とするが、特別仕様車も存在する。リフト付き、ROH扉付、等々

特装車(8ナンバー等)

画像左:クリスタル観光 ガーラ1 KC-LV781R1(画像 (M))右:あづま交通ガーラ2000HD KL-LV781R2(画像:Su) 障がい者対応のため車椅子用昇降リフトを装備したもの。 ライフパス (ガーラ4ベース 2ナンバー)・ヤサカグループ等にも在籍しているが、ナンバーは事業者の事情にもより2ナンバー・8ナンバーがある。扉の位置はオーダーで設定できる。
(画像左:)KL-LV781R2車内と(画像右:)昇降用リフト リフト前の座席は折りたたみ可能で車椅子を固定する事ができる。
2004年東京モーターショーでの展示・デモ(画像:Sb)

    

画像左:さくら運輸(株)(札幌)ガーラ1 KC-LV781R1(改) 右:セレモライフ札幌 ガーラ4 KC-LV780H1(改)(画像:管理人)

北海道・東北地方に多数在籍している「バス型霊柩車」。ガーラシリーズの霊柩車は2台のみと言われる。費用・式の簡素化、「最期まで家族と一緒に」との生活習慣・火葬場までの距離が長い地区や冬期の気象条件の厳しい事情の対応から生まれたものであると言われる。標準2本の貫通トランクを改造し、ストレッチャ-を装備、ここに棺を納棺し移送する。扉は1枚であるが、使い勝手により2枚や3枚扉にする事も可能。この場合8ナンバー以外は外観上通常の観光車と区別しにくい。(もっとも車体カラーで解るようだか・・・)左画像の事業者は大阪にある大手冠婚葬祭業「ベルコ」の関連で、全国の互助会を引き継ぎ急成長している。(右画像:セレモライフ札幌はこちらを参照
ちなみに種別は限定貨物車となる。
東都輸送(株)ガーラ馬匹車
ここのサイトでは極めてイレギュラーである1ナンバーのガーラ?
正式には馬匹(ばひつ)運搬車といい、 全国各地域にある競馬場から厩舎間まで競走馬を輸送する車両である。1ナンバー(貨物車)なので乗客はない(当然)。バスを改造した様に見えるが、トラックベースである。この様な軸配置の低床4軸トラックは初代プロフィアのエアサス車の20t車の一部のエンジンにに限って前2軸ベース・ロングフロントオーバーハング・前前軸異径サイズタイヤ仕様が馬運車架装用に設定されてたのでおそらく初代プロフィアの可能性が高い。(日野にいすゞの顔?今のガーラ見たいだ(笑))だから屋根に速度灯がついている。馬匹車は昔からバスの前面パーツを取り付けている車両が多い。それ故、業界ではバスタイプと呼ばれている。内部は9頭の競走馬を載せることが可能。長距離の輸送でも馬が疲れないように、断熱材を入れて室内の温度を一定にし、エアサス仕様で揺れを抑える事も要求される。この車両はなんと直結冷房・分散型クーラーと鉄道車輌並みである。ちなみに競走馬は人間よりデリケートでストレスがたまりやすいという。それがレースに影響すると大変な事になるのだから輸送には細心の注意が要求される。また、最近は運転席から馬の状態が見えるように、テレビカメラを取り付けているのが多い。正に「馬並み」ならぬ「バス並み」である。(ん?)

ガーラのライバル一覧(2000年当時、xはカタログ落ち)


【参考文献】
ぽると出版 バスラマスペシャル8 「富士重工のバス事業」
三推社別冊ベストカーThe・BUS、高速バス等
  〃  スーパー図解「バスの本」等
グランプリ出版 「バス-その魅力と車両構造
お断り
形式はできるだけ解る範囲内で調査し、表記しておりますが、誤表記等ありましたら管理人に一報下さい。

※作成に当たりましてはZitta様のご協力・監修・資料提供・せいじ@はひふへ企画様他多数の方からの情報提供を頂きました。 御礼申し上げます
画像ご協力
ドリーミント様(drm) mock様(M) 平屋の住人様(H) くにびき様(Kb) 噂の添乗員様(Ut) 山陰観光バス様(Sk) 
ぶうちゃん様(B)sawarabi様(Sb) しゅう様(Su) さだきち様(Ts) こう@山梨県民様(Kou) 東北海道陸輸家様(D) 
えひめバス旅行様(Eb) 松江市交通局様(mkk)

※ガーラアイコンはせるしあ様のオリジナルです。氏の技術・ご協力に感謝致します。